鹿児島 新川渓谷温泉郷の温泉ご紹介~日本の温泉
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新川渓谷温泉郷
鹿児島県霧島市牧園町(旧国大隅国)の新川渓谷一帯に点在する温泉群です。
全国有数の鮎の遡上する川として名を馳せる清流天降川に沿うように温泉街が広がり、泉質の良さや豊富な湯量で知られています。
また、一般の観光客だけでなく湯治客向けの施設も多数あり、静かな環境の中にあるため保養にも適しています。
日の出温泉
日の出温泉(ひのでおんせん)
日の出温泉は天降川(あもりがわ)の上流に有り、1811年に発見されたと文献に記されている、200年以上の歴史がある温泉です。また、西郷隆盛が訪問した「踊温泉」が現在の日の出温泉だと言われています。
日の出温泉の効能は、切り傷、やけど,あせも、神経痛等でかつては医者いらずの温泉とも言われていました。泉質は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・炭酸水素塩温泉の源泉掛け流しで、温度は49.7度と熱めのため、加水しています。色は茶色でやや金属のような香りがします。
現在は立ち寄り湯と貸別荘(1日1組限定)を営んでいる日の出温泉きのこの湯で楽しむことが出来ます。天降川が一望できる解放感ある湯船は、内湯にもかかわらず、まるで露天風呂に入っているかのような気分になります。内湯は、熱めとぬるめの2つの湯船があります。
営業時間は、10:00~20:00(受付19:30まで)で毎週火曜日が定休日です。
料金は、大人が200円、子供が100円です。料金にタオルなどは含まれていないので、タオルや石鹸を持参する必要があります。
アクセスは、鹿児島空港から 車で10分、九州自動車道・溝辺ICが最寄りのインターチェンジとなります。隼人行きバスを利用した場合は20分、日の出温泉で下車します。
JR隼人駅から行く場合は、空港行きバスを利用して35分、日の出温泉で下車です。
塩浸温泉(しおびたしおんせん、しおひたしおんせん)
塩浸温泉別名、鶴の湯)は、天降川(新川)水系石坂川の渓谷の周辺にあります。塩浸温泉の名前は、付近の川岸に「塩牡蠣」(地元では白色の固形物を表す)が付いていたことが由来となっています。
1806年頃に発見され、温泉で鶴が傷を癒していたことから、鶴の湯とも呼ばれるようになりました。1866年に坂本龍馬・お龍夫妻が訪問し、この時に夫妻が入浴したとされている湯船が脇の川沿いに今も残されています。
1867年岡本助八によって、浴場が設置され、戊辰戦争の負傷兵に効能があったとしてその名が知られるようになり、薩摩藩によって道路や温泉施設が整備されました。
その後、入浴施設と公園、坂本龍馬や観光に関連した資料を展示する施設を整備する工事が行なわれ、2010年に塩浸温泉龍馬公園としてオープンし、現在は日帰り入浴のみが可能となっています。龍馬に関する資料館も公園内にあるので、龍馬が好きな人には、そちらもオススメです。
塩浸温泉龍馬公園は、男湯と女湯、それぞれに2つの源泉があり「塩浸の湯」、「鶴の湯」を楽しむ事が出来ます。泉質はともに炭酸水素塩泉で、濁っていて鉄の香りがします。効能は、神経痛・切り傷・皮膚病・胃潰瘍などです。
営業時間は、9:00から18:00(受付は17:30)。ただし、年末年始は9:00から15:00まで。毎週月曜日が定休日ですが、 月曜日が祝日の場合は、火曜日が休園日になります。
料金は、大人360円、子供140円です。
アクセスは、鹿児島空港より車で約15分 、JR嘉例川駅より車で約10分。JR国分駅もしくは鹿児島空港から、バスを利用した場合、塩浸温泉バス停よりすぐの場所にあります。
安楽温泉(あんらくおんせん)
安楽温泉は、出来たのが1142年と言われており、鹿児島県の記録の中においては一番古くから存在する温泉でもあります。
天降川の川沿いにある安楽温泉郷は、昔ながらの湯治場が多く、古き良き時代の湯治場文化が残るこぢんまりとした温泉街です。全ての宿が源泉掛け流しとなっています。
安楽温泉 朱峰(しゅみね)
安楽温泉 朱峰は、実は歴史のある湯治宿を、ペンションにリノベーションした木のぬくもりが溢れる宿です。温泉は別棟にあります。泉質は美人の湯と言われる炭酸水素塩泉で、効能は、神経痛、皮膚病、胃腸病などです。また、飲用としても非常に高い効果をもち、肝臓病、糖尿病、慢性消化器病、痛風などに効果があるとされています。
営業時間は、12:00~15:00で不定休。
料金は、大人が500円、子供が200円です。
アクセスは、溝辺鹿児島空港ICから国道504・223号線を経由して約11km(鹿児島空港から約20分)、隼人東ICから国道223号線を経由して約16kmです。鹿児島空港から妙見温泉バスを利用した場合は、安楽のバス停から徒歩3分です。
鶴の湯
鶴の湯は、天降川沿いにあり、川を眺めながら入浴でき、心身共にリラックスできる温泉です。泉質は、炭酸水素塩泉。メタケイ酸が多く含まれているため、美肌効果の高い温泉です。鉄の香りがするお湯は濁っていて、少し緑がかかっています。内湯や露天風呂だけではなく、打たせ湯もあります。温泉の成分が濃厚で、湯の花(温泉の不溶性成分が析出・沈殿したもの)も多く浮かんでいます。
営業時間は、10:00から15:00で定休日はありません。
料金は、大人が300円、小学生が150円、乳児が100円となっています。
アクセスは、JR肥薩線 隼人駅より車で20分、九州自動車道 溝辺鹿児島空港ICより国道504号・223号線経由で約20分です。
さかいだ温泉
源泉かけ流しで湯量が豊富です。それぞれの浴場は小さいのですが、温泉の湯気を利用した蒸し風呂、打たせ湯、砂を敷いた湯に寝て入る砂寝湯、玉石が敷き詰められ、入ると足の裏が刺激される足踏み湯温など、様々な種類の温泉があります。
効能は、神経痛、肩痛で美肌にも効果があります。また、飲めば糖尿病や喘息、便秘にも良いとされており、温泉のお湯を持ち帰ることも可能です。お湯はやや濁っていて金属の匂いがします。
営業時間は7:00から21:00(受付は20:30まで)で定休日はありません。
料金は90分につき、大人が300円、4歳から小学生が100円となっています。
アクセスは、九州道溝辺鹿児島空港ICから国道504号、県道56号、国道223号経由10km(約15分)。バスを利用した場合は、JR国分駅から約30分の安楽バス停からすぐの場所にあります。
みょうばん湯
安楽温泉 「みょうばん湯」は、家庭的な雰囲気で、ゆっくりとくつろげる自炊温泉宿です。泉質は、炭酸水素塩泉でやや濁りがあり、少し緑がかった色をしています。効能は、怪我の回復や神経痛、肩こり、腰痛です。 内湯や露天風呂があります。
露天風呂は男女兼用ですが、混浴ではなく、入浴するときに、「男性入浴中」「女性入浴中」の札をかける方式になっています。
営業時間は、9:00~20:00で定休日はありません。
料金は300円です。
アクセスは、嘉例川駅から県道56号線、国道223号線を隼人方面へ、車で約10分の場所にあります。
本家しお湯
本家しお湯は、湯治宿ですが、日帰り入浴も可能です。日帰り入浴では、内湯と打たせ湯を楽しむことが出来ます。宿泊する場合は、その他に砂湯や蒸し風呂も利用できます。
「しお湯」という名前ですが、泉質は美人の湯と言われるナトリウム・カルシウム・マグネシウム、炭酸水素塩泉で、効能は、神経痛、皮膚病、胃腸病などです。
源泉の温度が54.8度と高温であるため、源泉掛け流しですが、加水しています。
色は無色透明です。
営業時間は、9:00から17:00で、定休日はありません。
料金は200円です。
アクセスは、九州道溝辺鹿児島空港ICから国道504号、県道56号、国道223号経由10km(約15分)。バスを利用した場合は、JR国分駅から約30分の安楽バス停からすぐの場所にあります。
妙見温泉(みょうけんおんせん)
妙見温泉は、新川渓谷温泉郷の中では最も大きい温泉です。
1895年の妙見神社の旧跡から発見されたことにちなんで妙見温泉と名付けられました。天降川の河畔に旅館が集中しています。元々は湯治場であり、自炊宿もありますが、現在は離れがあるような高級旅館も建てられています。
おりはし旅館
春の桜、秋の紅葉が楽しめる温泉旅館です。明治12年に創業された妙見で最も古い宿です。
島津家家臣の久木田五介が西南戦争より帰り、キズ湯として湯治場を設けたのがはじまりです。このキズ湯を、妙見温泉で楽しめるのはおりはし旅館だけです。
他にも、竹の湯が日帰り入浴可能です。宿泊すると更に露天風呂のえのきの湯も入ることが出来ます。キズ湯、竹の湯、えのきの湯はそれぞれ源泉が異なっています。
すべて源泉かけ流しです。
内湯とえのきの湯の泉質は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム、炭酸水素塩泉です。
色は少し濁った緑色で鉄の香りがします。効能は、神経痛、皮膚病、キズ、打ち身等です。
キズ湯の泉質は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉です。
色は少し濁った琥珀色で鉄の香りがします。ややぬるめです。
効能は、神経痛、皮膚病、キズ、打ち身等です。湯の花が多く出ているので、成分がたっぷりと含まれているのがわかります。
竹の湯の泉質は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉です。色は濁った褐色で、温度は熱めです。効能は、神経痛、皮膚病、キズ、打ち身等です。
立ち寄り湯の営業時間は9:00から17:00です。定休日はありません。
料金は500円です。
アクセスは、JR隼人駅よりタクシーで15分、JR国分駅よりタクシーで20分、鹿児島空港溝辺ICより車で20分の場所にあります。
仙寿の里ラムネ温泉
「仙寿の里ラムネ温泉」は、豊かな自然の中にある湯治場です。自炊ができる宿泊棟やランドリースペースもあり、長期滞在にオススメです。裏庭では、春には桜、秋には紅葉を楽しむことができ、BBQスペースがあります。長期滞在だけではなく、日帰り入浴も可能です。
源泉は、炭酸水素塩泉で、効能は、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、むくみ、くじき、切り傷、やけど、冷え性、健康増進、慢性皮膚病、慢性消化器病、疲労回復、病後回復期、運動麻痺、痔疾などです。
飲用も可能で、飲用した場合の効能は、慢性消化器病、糖尿病、痛風、肝臓病です。
この温泉には、内湯と露天風呂、家族湯があり、内湯はどこか懐かしさを感じるレトロな雰囲気で、浴槽には、長年蓄積された温泉成分がびっしりと石化して付いています。
露天風呂は、内湯と繋がっている岩風呂で、日替わりで男女が入れ替わります。家族風呂は、使った後は必ずお湯を入れ替えています。
営業時間は、10:00~20:00で定休日はありませんが、天日干しや清掃などの理由で入れないこともあります。
料金は、大人が300円、子供(15歳以下)が150円です。家族湯は1時間で800円です。
アクセスは、鹿児島空港より車で約20分、霧島温泉駅または嘉例川駅より車で約10分です。
家族温泉アルプス
家族温泉アルプスは、レジャースポット「アルプス」の中にあります。
温泉は内風呂のみです。屋外には、珍しいペット風呂もあります。
泉質はアルカリ性単純泉で、効能は、神経痛、筋肉痛、間節痛、打ち身、慢性消化器病、痔疾、冷え性、疲労回復など。色は無色透明です。
内風呂は家族風呂のようなそれぞれ区切られた個室になっているのが特徴です。
営業時間は、10:00~20:00で、定休日はありません。
料金は、1部屋につき、50分で500円です。
アクセスは、JR肥薩線嘉例川駅から徒歩4分の嘉例川バス停から鹿児島交通霧島いわさきホテル行きバスで3分、塩浸発電所下車、徒歩5分もしくは、九州自動車道溝辺鹿児島空港ICから国道504号、県道56号を牧園町方面へ6kmです。
妙見石原荘
妙見石原荘は、温泉に対して「大地の恵みである温泉の本来あるべき姿を尊ぶこと。温泉は生き物です。」というこだわりを持っています。そのため、源泉掛け流しで、加水も行なっていません。
地中から溢れ出す自然そのままのお湯を、浴槽まで空気に触れさせずに引いています。
泉質は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉で、効能は、切り傷、火傷、神経痛、筋肉痛など。趣の異なる5種類の温泉があり、日帰り入浴でも、内湯の他に、足湯や予約制の貸し切り露天風呂を楽しむことが出来ます。
営業時間は、日帰り入浴の場合は、11:00~15:00で定休日はありません。
椋の木は、男性専用露天風呂 11:00~15:00、混浴露天風呂(宿泊者のみ) 15:00~24:00、6:00~10:00です。
七実の湯は、女性専用露天風呂 11:00~15:00 貸切露天風呂(宿泊者のみで1組当たり30分) 15:40~23:30です。
睦実の湯は、貸切露天風呂 6:00~23:30です。天降殿は、 6:00~23:30です。毎週月曜日または火曜日の10:00~12:00は清掃のため利用できません。
足湯は6:00~23:00(日帰り11:00~15:00)となっています。
料金は、大人が1,200円で小人が600円です。貸し切り露天風呂を利用する場合には追加料金がかかります。タオルとバスタオルは料金に含まれています。また、予約が必要ですが、ランチが付いたプランもあります。
睦実の湯は、貸し切り露天風呂で1組1000円(30分毎)です。
アクセスは、九州道溝辺鹿児島空港ICより15分です。
日当山温泉(ひなたやまおんせん)
日当山温泉は、鹿児島県内最古のいで湯で、西郷隆盛が頻繁に訪れた温泉として知られる温泉です。
伝説によると、イザナギとイザナミが蛭子命(ひるこのみこと)をこの地に送り療養させたといわれています。
古くから牛馬の世話や住民の足湯として利用されていたとされていますが、現実的な記録としては1825年以降のものしか残っていません。
鹿児島の奥座敷として栄えた温泉で、昔ながらの共同浴場も多く、肌に優しい泉質が地元の人々にも人気となっています。
清姫温泉(きよひめおんせん)
清姫温泉の敷地内には霧島市の指定民族文化財の「湯本大権現碑」が祀られています。
この碑は、鎌倉時代、温泉が出た事を喜んだお坊さんが石に「湯本大権現」の文字を刻み、湯の神様として祀られていましたが、時間が経つにつれて、碑は地中に埋もれしまっていました。そして、夢のお告げで碑が埋もれていることを知ったという松慶というお坊さんが、碑の発掘を試みたところ、碑の発見に成功しました。
その後、松慶が、そのいきさつを石碑の裏に彫り、国土安穏・万民の幸せを祈り、再び碑を立て直し、現在清姫温泉の敷地に祀られているのです。このような奇跡的ないわれのある清姫温泉の事を、「幸運の湯」と呼ぶ人もいます。
泉質は、炭酸水素塩泉で、効能は、美肌、切り傷、神経痛、腫物、胃腸病、皮膚病、婦人病、痔、筋肉痛、疲労回復、リウマチ、その他一般効能などです。飲用も可能です。
また、源泉掛け流しだけではなく、湯量が豊富なので、シャワーのお湯も温泉となっています。
営業時間は、8:00から22:00で定休日はありません。
料金は、大浴場が小学生以上300円、6歳以下50円となっています。
家族風呂を利用する場合は別料金で、平日が4人まで1時間につき400円、5人まで1時間につき500円、土日祝日は1時間につきプラス100円となっています。
予約をすれば会席料理のついたプラン(2500円から)もあります。
アクセスは、鹿児島空港、九州自動車道鹿児島空港溝辺ICより車で15分、JR日豊本線 隼人駅から車で7分の場所にあります。
家族温泉木の花
家族温泉木の花は、全部屋バリアフリー家族温泉です。リフト付きの介護浴が可能な部屋もあるため、子供からお年寄りまで安心して温泉を楽しめます。水の張られた中庭がある施設内の風景はタイのリゾートをイメージしてデザインされたものです。
泉質はナトリウム、炭酸水素塩泉で効能は美肌、きり傷・やけど・慢性皮膚病など。源泉かけ流しです。また、家族風呂の他に足湯もあります。
営業時間は、10:00〜23:00で、定休日は第4木曜日です。
料金は部屋によって異なり、4名まで、1時間につき1,600円〜2,500円(税込)ですが、平日は20:00までに入浴すると30分プラスされます。5人以上で利用する場合は、1人につき大人400円、6歳から小学生が200円の追加料金が必要です。
アクセスは、 JR日豊本線国分駅から車で8分、または九州自動車道溝辺鹿児島空港ICから国道504号、県道2号を国分方面へ8kmの場所にあります。
西郷どん湯
西郷どん湯は、西郷隆盛がこの地を訪れた度にこよなく愛して使ったといわれ、その後西郷湯と呼ばれるようになりました。また、古くから近郷の住民に内湯として人気の温泉でもあります。素泊まりのみですが、宿泊も可能です。
温泉には、シンプルな浴槽に温度の違う2つの浴槽があります。
色は無色で無臭です。泉質は、ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉で、効能は、切り傷、神経痛、消化器病など。飲用も可能です。
営業時間は、6:00から21:00で定休日は、第4月曜日です。
料金は、大人が250円、子供が100円です。
アクセスは、JR肥薩線日当山駅から徒歩5分、九州自動車道溝辺鹿児島空港ICから国道504・223号を日当山方面へ8kmの場所にあります。